カテゴリー「新聞・テレビ」の108件の記事

ニュース 日向入郷地区ひまわり 開設から2年

 日向市に五嶋俊信弁護士(37)=横浜市出身=が「日向入郷地区ひまわり基金法律事務所」を昨年8月に開設して1年を迎えた。社会的弱者に法的救済の機会を増やすため“弁護士ゼロ地域”だった日向・入郷地区に県弁護士会などの支援を受け開設した同事務所。予想を超す依頼があり、運営は軌道に乗ったが、一方で弁護士が1人しかいないことの限界も浮かび上がる。

 昨日,「弁護士ゼロ地域」解消記念シンポジウムが開催されました。あらためて報告の記事を書きたいと思います。

 最近,宮崎日日新聞に「『弁護士ゼロ』解消1年」という,日向入郷地区ひまわりの1周年の記事を見つけました(記事自体は1年前のもののようです)。日向入郷地区は,地裁支部所在地ではないため,日弁連の定義では「弁護士ゼロ地域」にすら当たらないことになりそうですが,こうした地域でも,市民の押し寄せる需要に応えきれず,多忙を極めているそうです。「法律事務所の増設が必要である」という五嶋さんの言葉が紹介されています。

 記事によると,日南ひまわりの開設されている日南市にも,弁護士法人の従たる事務所が開設される予定だとのことです。公設事務所が開設されたことで,弁護士過疎地域にもニーズの存在することが明らかになり,弁護士法人の従たる事務所が開設されたり,独立開業する弁護士が現れる,という良い循環が生まれているように思います。ただ,そこでいう「ニーズ」とは,あくまで弁護士にとってのニーズであり,法律事務所の経営が成り立つかどうか,という視点であることには注意が必要でしょう。

 昨日のシンポジウムでも指摘されていましたが,これからは「弁護士がニーズを決める時代から,市民がニーズを決める時代へ」という,弁護士の意識変革が求められているように思います。

宮崎日日新聞の記事
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=1063&catid=103

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ニュース 民事執行事件の本庁集約

 東北の地裁が、不動産競売など「民事執行手続き」業務の取り扱いを支部から本庁に集約させている。裁判所は「専門的で迅速な事務処理が可能になる」とサービス向上を強調するが、司法過疎対策に取り組む弁護士会からは「過疎地域の切り捨てにつながる」との声も出ている。

 河北新報は,東北地方の地方裁判所で,民事執行事件の本庁集約が進んでいることを報じています。執行事件の本庁集約が報道されるのはおそらく初めてで,非常に価値がある記事だと思います。

 民事執行事件の本庁集約は,約2年前から全国各地の地方裁判所で問題提起され,弁護士会に意見照会がなされていますが,対応は弁護士会によってさまざまであり,本庁集約が進んでいる裁判所とそうでない裁判所があります。また,民事執行事件以外にも刑事合議事件や破産事件などを本庁に集約している裁判所もあり,「地方裁判所支部の機能縮小」が大きな問題となっています。昨年の第2回全国支部問題シンポジウムでは,この点がテーマの一つになりました。

 最高裁判所の説明によると,「執行事件は当事者の出頭が必ずしも必要的ではなく,不動産競売の売却率を向上させるために,本庁に集約させている支部もある」ということです。最高裁判所は,不動産競売の売却立を向上させるために,BITシステム(物件明細書等インターネット提供システム,Broadcast Information of Tri-set System)を導入しています。これは,インターネットを利用して,いわゆる3点セット等の情報を提供するものです。最高裁判所によると,BITシステムを利用することにより売却率が向上するし,地方裁判所支部にも3点セットの写しを備え付けているので,不都合は生じない,ということです。

 たしかに,インターネットを利用して売却率を高める工夫は必要なことであり,そのための業務の合理化・効率化にはやむを得ない面があることは否定しません。しかし,このシステムは買受人の利便性を高めるためのものであり,申立人や債務者,所有者にとっては必ずしも利便性が高まることにはなりません。支部管内に居住する債権者が競売を申し立てようとするときや,債務者,所有者が競売に対して不服申立を行うときには,地方裁判所の本庁に行かなければならない,という負担が増えることになります(もちろん,高く売却できれば,債務者にとっても利益になる場合があることは否定しません)。

 また,不動産執行以外にも,債権執行や動産執行まで集約されてしまうと,たとえば,婚姻費用や養育費の差押えを申し立てる場合にまで,地方裁判所本庁に行かなければなりません。もちろん,郵便で申し立てることは可能ですが,それができるのは企業や,弁護士が代理人に選任されている場合だけでしょう。ほとんどの市民は窓口で説明を受けなければ申立て自体ができないように思います。たとえば,住民票や戸籍謄本も郵便で取り寄せることはできますが,ほとんどの人は市役所の窓口で取り寄せているのではないでしょうか。

 このように考えると,民事執行事件の本庁集約の背景には,利用者の利便性を高め,売却率を向上させようという合理化・効率化の発想があり,そこで想定されている利用者とは主として企業である,ということが言えるように思います。たしかに,不動産を買い受けようとする企業や,債権を回収するために競売を申し立てる企業にとっては,利便性が高まることは間違いないでしょう。しかし,養育費を支払ってもらえないために元夫の給与の差押えを申し立てる女性や,認知症のため悪質商法の被害に遭い,支払督促が確定してしまい自宅の競売を申し立てられてしまった高齢者にとっては,負担が増大することもまた間違いないのです。

 更に言えば,BITシステムで売却率が向上するのは,地方都市の不動産の中でも流通性の高い不動産であり,多くは商店街やバイパス沿いの空き店舗,住宅地の一戸建てではないでしょうか。そうした物件を都市部のリフォーム会社等が落札して,リフォーム後にパチンコ屋等に転売しているのです。そのため,商店街の中にパチンコ屋がどんどん進出して,商店街の雰囲気が変わってしまった,という声も聞かれています。 他方で,農地など流通性が低く,市場価値の低い物件は,BITシステムを利用しても売却率が向上するとは思えません。こうした物件は,支部で競売を実施し,地元の農家に落札してもらう方が売却率の向上が望めるのではないでしょうか(もちろん,そのためには裁判所をもっと市民に身近で,利用しやすいものに変えていく工夫があわせて必要になるでしょう)。

 つまり,ここでは,BITシステムの導入によって,資産(不動産)の流動性が向上することにより,資産の外部への流出と,それによる農村部の荒廃が問題になっているのではないでしょうか(同じように,農村部では人材の外部への流出もまた大きな問題となっています)。そうであるならば,行き着くところは自由主義経済そのもの(また,それが不可避的にもたらす弊害)の当否であり,不動産の譲渡・貸借や建造物の建築についての公的な規制をどこまで緩和するか(農地法や建築基準法,都市計画法はその規制の一つです),という問題もあわせて考えておく必要がありそうです。

河北新報の記事
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/06/20080606t73025.htm

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ニュース 佐渡ひまわり基金法律事務所 開設

 弁護士過疎」の解消を図るため、日本弁護士連合会などが佐渡市に「佐渡ひまわり基金法律事務所」を開設、10日から業務を始める。初代所長として着任した佐藤克哉弁護士(32)が7日、同市内のホテルで記者会見し、「法律や弁護士が身近にないことで、だまされたり、不利益を被ったりする人を減らしたい」と抱負を語った。

 今月10日,新潟県佐渡市に佐渡ひまわり基金法律事務所が開設され,初代所長に佐藤克哉さんが就任しました。記事によると,佐藤さんは山形県の出身で,新潟県弁護士会に所属してこられたそうです。ひまわり基金法律事務所の所長は公募制ですが,地元から応募者が現れることは意義のあることだと思います。

 佐藤さん,がんばってください。応援しています。

朝日新聞の記事
http://mytown.asahi.com/niigata/news.php?k_id=16000000806090004

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20080607ddlk15040033000c.html

新潟日報の記事
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=110995

産経新聞の記事
http://sankei.jp.msn.com/region/chubu/niigata/080608/ngt0806080240002-n1.htm

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ニュース 佐渡ひまわり基金法律事務所開設へ

 日弁連と県弁護士会などが6月10日、佐渡市に初の公設法律事務所を開設する。同市にはこれまで弁護士は2人しかおらず、長年懸案だった島内の弁護士不足の解消に弾みをつけたい考えだ。初代所長に就任する同会所属の弁護士、新潟市の佐藤克哉さん(32)は「佐渡では先物取引や悪徳商法で困っている人が多い。被害者を1人でも減らしたい」と意気込んでいる。

 新潟日報に,佐渡ひまわり基金法律事務所の所長に就任予定の佐藤さんのインタビュー記事が出ています。佐渡は,現在弁護士が二人いますが(一人は法テラス佐渡の冨田さとこ弁護士です),地域住民のニーズに応えきれないため,新潟県弁護士会は,ひまわり基金法律事務所の設置を求めていました。この度,新潟県弁護士会に所属の佐藤さんが選定され,来月10日に佐渡ひまわり基金法律事務所を開設することになりました。

 新潟には,長岡市(震災復興を目指す中越ひまわり基金法律事務所。ただし,震災復興の時限立法のため本年3月に廃止),上越市(上越ひまわり基金法律事務所),新発田市(新発田ひまわり基金法律事務所)に公設事務所が開設されていますが,これで,県内では4か所目となります。

 佐藤さん,がんばってください。応援しています。

新潟日報の記事
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=110686

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ニュース 外国人・難民のための無料法律相談

 日本に滞在する外国人の増加に伴い、法的トラブルに備えた支援態勢が必要として、有志の弁護士らが6月1日、難民を含め外国人を対象に無料の電話法律相談会を開く。在留資格や雇用など幅広い問題を対象に、10数人の弁護士が待機する。

 対応言語は英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ルーマニア語、中国語、韓国語、タガログ(フィリピン)語、タイ語、ロシア語、インドネシア語、ビルマ語の12カ国語の予定。東京外国語大学多言語・多文化教育研究センターなどの研究者らが通訳として協力する。

 主催の弁護士らは来年を目標に、外国人のトラブル対応を専門とする相談機関「リーガルセンター」の設置を検討しているという。

 6月1日,東京都内で,外国人・難民のための電話無料法律相談会があり,私も参加して来ました。4時間で80件,30か国(国籍)の方から相談がありました。国籍は,フィリピン,中国,韓国,アメリカ,ペルー,ブラジル,スリランカが多かったのですが,めずらしい国では,コンゴ,アンゴラ,コソボ等もありました。また,居住地は,東京,茨城(牛久に入管があるため),埼玉,神奈川等が多かったのですが,遠方では,ニューヨークや韓国からの国際電話もあったようです。この様子は,NHKの「おはよう日本」で7月6日日午前7時45分~8時の間に放映される予定だそうです。また,詳細は更新する予定です。

東京新聞の記事
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008053101000593.html

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080531dde041040072000c.html

岩手日報の記事
http://www.iwate-np.co.jp/newspack/cgi-bin/newspack_s.cgi?s_national_l+CN2008053101000593_2

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ニュース 弁護士ゼロ地域が解消

 全国で唯一、弁護士がいなかった大津地裁長浜支部(滋賀県)管内に2日、弁護士事務所が開業することになり、“弁護士ゼロ”地域が解消される。とはいえ、過疎地域で活動する弁護士を中心に、「弁護士不足」を指摘する声は根強い。また、裁判官不在の地裁支部も少なくないため、「裁判所側の態勢も貧弱。弁護士が増えるだけでは司法過疎は解消しない」と抜本的な問題解決を求める声も上がっている。

 本日,滋賀県長浜市(大津地裁長浜支部)に薮下さんが登録し,弁護士ゼロ地域が完全に解消されました。産経新聞が昨日付けで記事を配信しているほか,本日付けで日弁連が会長談話を発表しています。いずれも,裁判官・検察官の増員,裁判所・検察庁支部の機能強化等の司法基盤の整備の推進が必要不可欠であるという内容で,正鵠を得た指摘であると思います。

 明日には,より多くのマスコミで報道されることでしょうから,それを見て更にコメントを付けたいと思います。

産経新聞の記事
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080601/trl0806012106001-n1.htm

日弁連 「弁護士ゼロ地域」の解消に関する会長談話
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/statement/080602.html

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ニュース 奄美ひまわり基金法律事務所の二代目所長に大窪さんが就任

 奄美市の公設事務所「奄美ひまわり基金法律事務所」の所長が交代し、引き継ぎ式が24日、市内のホテルで開かれた。

 同事務所は、弁護士過疎地域の解消を目指し、2005年3月に開設された。初代所長の高橋広篤弁護士(32)が任期を終えて退任。5月から大窪和久弁護士(32)が所長に就任している。

 先週末,奄美ひまわり基金法律事務所の開所式に出席してきました。

 奄美ひまわり基金法律事務所は,平成17年3月に開設され,初代所長として高橋広篤さんが就任しました。奄美市(名瀬市)は,市民生活係の禧久さんを中心に多重債務問題に熱心に取り組んでいることで知られています。高橋さんは,市役所と連携して多重債務問題に数多く取り組んだ,と聞いています。今後は,弁護士偏在地域(※1)である静岡県掛川市で開業されるそうです。

 大窪さんは,今年の3月まで,北海道紋別市の紋別ひまわり基金法律事務所の三代目所長を務めてこられました。ひまわり基金法律事務所から,ひまわり基金法律事務所へ赴任したのは,大窪さんが初めてです。北海道から鹿児島まで約2100キロの大移動となりましたが,すでに奄美ひまわり基金法律事務所で,執務を開始しておられるそうです。引継式には,旭川弁護士会や紋別ひまわり基金法律事務所の先生方も出席しておられましたが,大窪さんの前任地で人望を勝ち得てきたことがうかがわれました。

 奄美には,法テラスと地元の弁護士をあわせて3人の弁護士がいますが,紋別に比べて事件数が格段に多く,弁護士が足りない状況にある,と聞いています。また,2009年からは被疑者国選弁護の対象事件が拡大され,裁判員制度も導入されるため,更に弁護士の負担が大きくなると予想されます。奄美群島への出張相談などの課題も残されています。任期中の課題は少なくありませんが,大窪さんであれば,前任地での経験を生かして,成し遂げてくれるだろうと確信しています。

 大窪さん,がんばってください。応援しています。

※1 日弁連は,弁護士が「弁護士過疎地域」とは言えないが,弁護士が人口に比べて少ない地域を「弁護士偏在地域」と呼んでいます。しかし,もともと「偏在」という言葉は,臨時司法制度調査会意見書が「弁護士の大都市偏在化」という文脈で用いたのが最初であり,「弁護士が少ない地域」を指す用語として用いるのは,あまり適切ではないように思います。

読売新聞の記事
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagoshima/news/20080525-OYT8T00205.htm

Amami

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ニュース 柳川に三島弁護士が開業

 裁判所があるのに弁護士が1人もいない「弁護士ゼロ地域」だった柳川市に今月、三島正寛弁護士(38)が開業した。これにより、全国の弁護士ゼロ地域は6月に解消される滋賀県の1カ所だけとなった。

 日弁連は,地方裁判所支部の管内に弁護士が一人もいないか,一人しかいない地域を「ゼロワン地域」と呼んで,公設事務所や法律相談センターの設置を進めて来ましたが,本年5月に福岡県柳川市に三島弁護士が改行したことで,残るワン地域は,滋賀県長浜市だけになりました。

 福岡地方裁判所支部は,9つの支部がありますが(飯塚,久留米,小倉,直方,柳川,大牟田,八女,行橋,田川),これは,神戸地方裁判所と並んで全国最多です(なお,神戸地方裁判所の支部は,尼崎,姫路,豊岡,洲本,伊丹,明石,柏原,社,龍野)。柳川のゼロ地域が解消されたことで,福岡地方裁判所のワン地域は,柳川と八女の2つになりました。

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20080528ddlk40040734000c.html

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ニュース 被疑者国選の対応態勢

 全国の約2万5000人の弁護士のうち、53.7%に当たる1万3450人が、刑事事件の国選弁護を引き受ける契約を結んでいることが17日、日本司法支援センター(法テラス)の集計などで分かった。最高の宮崎(94.7%)など9割以上が4県、最低は東京の39.1%だったが、弁護士数が似通った県同士でも契約率にばらつきが見られた。

 被疑者国選の対象事件の拡大が来年に迫っています。現在は,被疑者国選の対象は原則として法定合議事件に限定されていますが(約7000件),来年には,これが必要的弁護事件(約10万件)に拡大されます。もちろん,刑事事件自体が減少傾向にありますし,被疑者国選弁護は請求選任ですから,全件に対応が必要であるとは限らないのですが,それでも,現在の10倍以上に増加することは間違いなく,とくに弁護士の不足している地方では,その対応態勢の確立が正念場を迎えています。

 日弁連は被疑者国選対応態勢本部を設置して,対応態勢の確立に取り組んでいますが,この間の取り組みによって,一般国選弁護人契約の契約率は上昇傾向にあり,2006年10月の法テラスの業務開始当時は約8000人程度であったのが,現在では1万3000人に達しており,1.5倍以上に増加しています。しかし,時事通信の記事にあるように,契約率は地域によってばらつきがあり,宮崎は94.7%と高いのですが,東京は39.1%にとどまっており,一部の地域では,対応が極めて困難であるという意見もあります。

 被疑者国選を受任する弁護士が不足しているのですから,この問題を解決するためには,(1)「一般契約弁護士(ジュディケア弁護士)」を増やすか,(2)「スタッフ弁護士」を増やすか,のどちらかしかなく,前者はさらに,(a)弁護士の「人数」を増やすか,(b)弁護士の「契約率」を高めるか,のどちらかしかない,ということになります。

 まず,(a)弁護士の「人数」を増やすためには,都市型公設事務所やひまわり基金法律事務所の開設,定着支援の利用という方法があり,これを検討している単位弁護士会もあります(たとえば,兵庫県弁護士会や千葉県弁護士会)。また,(b)「契約率」を高めるためには,契約しない理由が問題であり,思想信条を理由とする契約拒否はあきらめるほかないでしょう。しかし,負担加重や報酬低額を理由とする場合には,せめて実費だけでも支払われるよう,国選弁護報酬の増額を求めていくことが考えられます。

 しかし,契約しても受任しない弁護士や,受任しても十分な弁護活動をしない弁護士もいるでしょうから,実質的な対応態勢をどのように確立するか,という契約率から把握できない問題は残ります。これについては,刑事弁護ガイドラインで議論された,刑事弁護の質を評価することが許されるか,刑事弁護の独立性に反するのではないか,という問題をどう考えるかでしょう。個人的には,社会的に耳目を集めている評価の微妙な事案はともかく,明らかな「手抜き弁護」を排除するのに,そのような大げさな議論をする必要はない,と思います。

 (2)スタッフ弁護士については,地域事務所を設置して配置することになりますが,中期計画で4号対応地域事務所の設置地域が実質的ゼロワン地域に限定されていることかネックになります。私は,総合法律支援法30条1項4号の文言からは,実質的ゼロワン地域に限定する必要はなく,実質的な必要性を判断して配置すればよい,と考えていますが(「司法過疎対策業務の課題」ジュリスト1305号),スタッフ弁護士が有償業務を行うことに,地元弁護士や弁護士会から反対の意見もあるようです。

 しかし,これは,業務の補完性(同法32条3項)の問題ですが,大規模・中規模支部はともかく,小規模支部では,有償業務のニーズにも対応する必要があるはずであり,それを扶助・国選しかやらせないというのは,一般の開業弁護士のエゴではないでしょうか。スタッフ弁護士も,一般の開業弁護士と同じように扶助・国選を担当し,有償業務も担当する,というスキームにすべきであり,そうでなければ,誰もスタッフ弁護士に応募しなくなるでしょう。「被疑者国選は負担が大きいから,スタッフ弁護士にやらせればよい」という発想が出てくること自体が,同じ弁護士として信じがたいことです。

時事通信の記事
http://news.fresheye.com/article/fenwnews2/1100001/20080517144300_ji_tsX312/a/index.html

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ニュース 自殺防止と弁護士過疎問題

 07年度の県民生活センターと各地方振興局の消費生活相談室に寄せられた多重債務の相談件数が、4年ぶりに増加したことが同センターのまとめで分かった。県は今年度から全国的にも多い年間300回を超える弁護士無料相談会を開催。その背景には弁護士過疎地域の県北や沿岸で、借金苦などを理由に自殺する人が多い実態があり、同センターでは「まず相談を」と呼びかけている。

 「弁護士過疎と自殺率には相関関係があるのではないか」という指摘が以前からあります。自殺率が高い秋田,岩手,青森はいずれも弁護士が少なく,岩手県の中でも沿岸(釜石,大船渡,宮古)と県北(二戸,久慈)は,弁護士過疎地域だからです(ただし,県民性や高齢化も関係していることは間違いありません)。自殺の原因・動機のうち,経済生活問題が相当数を占めることを考えると,両者の間には相関関係があると考えるべきでしょう(現場の弁護士の多くが,そのような実感を持っていると思います)。

 私は,以前,「弁護士過疎が解消されると,自殺率が低下するのではないか」という仮説を立てて,それを実証しようと試みたことがあります。しかし,自殺率の統計は数年前のものしかなく,ここ数年で急速に進展した弁護士過疎対策との相関関係を分析するには,データが足りませんでした。しかし,あと数年もすれば,その相関関係を分析することが可能になるはずであると確信しています。

 これまでは,自殺防止の取り組みと,多重債務問題や弁護士過疎問題の取り組みが十分に連携できていませんでした。しかし,今後は,弁護士が地方自治体や保健師,医師と連携して,自殺防止の取り組みに積極的に参加することが必要でしょう。地域住民の「生活」と「生命」を守るために,行政と民間あるいは医療・福祉と司法の壁を越えて,専門家と自治体の連携が求められているように思います。

毎日新聞の記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080517-00000057-mailo-l03

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ニュース 小笠原法律相談

 弁護士が1人もいない“弁護士過疎地”の伊豆諸島・小笠原諸島で、7年間にわたり法律相談を行っている弁護士がいる。東京・四谷に事務所を構える小海(こかい)範亮(のりあき)弁護士(36)。費用はほぼ自己負担で、渡航はすでに60回以上に及ぶ。「離島の住民の不利益を見過ごせない」と、都心に拠点を置きながら「島弁」としての活動を続けている。

 東京は,全国の弁護士の約半数が集中しており,弁護士「過密地域」です。しかし,その東京にも,弁護士「過疎」地域はあります。伊豆諸島や小笠原諸島がその代表例です(そのほか,多摩地域の青梅簡裁の管轄地域は,弁護士過疎地域と言ってもよいでしょう)。

 八丈島に簡易裁判所と家庭裁判所の出張所がありますが,その他の島には裁判所もなく,弁護士もいません。そのため,小海先生のグループが,小笠原諸島での法律相談を行って来ました。渡航は延べ60回以上に及ぶとのことであり,頭が下がります。

 私も弁護士になって1年目に,八丈島の刑事事件を受任したことがあります。否認事件であったため,飛行機で八丈島に通い,接見を繰り返しました。羽田空港から八丈島までは1時間程度であり日帰りが可能ですが,経済的にも体力的にも厳しかったことを覚えています(検察官は,ヘリコプターを使って八丈島に飛び,手書きで供述調書を作成していました)。

 日弁連や法テラスばかりが注目されがちですが,こうした自主的な活動が取り上げられるのはいいことですね。小海先生,がんばってください。応援しています。

 産経新聞の記事
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080507/trl0805072145003-n1.htm

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ニュース 岩手銀河法律事務所

 岩手弁護士会には現在69人の弁護士が所属するが、ほとんどは盛岡に集中。県北沿岸や奥州市などの県南の大半は弁護士が少ない「司法過疎」の地域だ。

 それだけに松本さんにも次々と案件が舞い込む。まだ仕事に慣れていないため、書類作成も人の3倍は時間がかかる。休日出勤も当たり前。仕事の魅力や楽しさを感じる精神的な余裕がない。

 しかし、弁護士のアドバイス一つで依頼人の人生を左右しかねない。だから頑張れる。「この仕事は人が一番困っているところに携われる。社会的に意義があるんだ」。若き「イソ弁」はその思いを胸に今日も激務に励む。

 岩手県奥州市の新人弁護士,松本さんの奮闘を報じる毎日新聞の記事です。ひまわり,法テラスに赴任した弁護士の記事は多いですが,一般の勤務弁護士(イソ弁)を取材した記事はめずらしいですね。

 岩手銀河法律事務所は,岩手県で唯一の弁護士法人であり,本店は水沢(奥州市)ですが,盛岡と大船渡に支店を展開しています。松本さんも,将来は,ひまわりか法テラスに赴任する予定と聞いていますが,楽しみです。がんばってください,応援しています。

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/area/iwate/news/20080508ddlk03040059000c.html

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ニュース 「弁護士ゼロ地域」解消へ

 裁判所があるのに弁護士が一人もいない「弁護士ゼロ地域」が解消されることになった。福岡地裁柳川支部管内で今月1日、弁護士が事務所を開き、最後に残った大津地裁長浜支部管内でも6月に弁護士が開業する。開業資金の貸し付けなどの施策を講じてきた日本弁護士連合会は今後も地方の弁護士育成を進め、都市部に偏在する状況の緩和を目指す。

 本年6月2日に「弁護士ゼロ地域」が解消される予定です。「弁護士ゼロワン地域」とは,地方裁判所支部単位で弁護士が0又は1人の地域のことをいいます(なお,韓国では「無弁村」という言葉を使っているそうです)。

 「弁護士ゼロワン地域」という言葉がはじめて公式に使われたのは,1993(平成5)年に開催された日弁連の第8回業務改革シンポジウム(香川県高松市)です。そこで発表された「弁護士ゼロワンマップ」は,全国の地裁支部の37%に相当する74支部は「弁護士ゼロワン地域」であると指摘し,マスコミで「法の隙間」として報道されるなど,大きな反響を呼びました(なお,全国の地方裁判所支部は203か所あります)。

 日弁連は,1996(平成8)年の定期総会において,「弁護士過疎地域における法律相談体制の確立に関する宣言」(「名古屋宣言」と呼ばれています)を採択し,「弁護士過疎・偏在問題の解決のために全力をあげて取組むことを決意するとともに,当面の措置として5年以内に,いわゆる0~1地域を中心として緊急に対策を講ずべき弁護士過疎地域に法律相談センターを設置するなど,市民が容易に弁護士に相談し,依頼することができる体制を確立するよう最善を尽くす」と宣言しました(なお,1996(平成8)年4月の弁護士ゼロ地域は47か所,ワン地域は31か所でした)。

 日弁連は,弁護士過疎地域を解消するための活動資金として,1999(平成11)年に東京弁護士会から寄付を受けて「ひまわり基金」を設置し,同年の定期総会において日弁連の全会員から毎月1000円の特別会費の徴収を採択しました(その後,特別会費の徴収額は,1500円,1400円に増額,減額されました)。2000年の定期総会において「司法サービスの全国地域への展開に関する決議」を採択し,それに基づき,2001年に「司法サービスの全国展開に関する行動計画」を策定しました。そして,ゼロワン地域を中心とする弁護士過疎地域に法律相談センター,公設事務所の設置を進めてきました。

 また,2006(平成18)年には日本司法支援センター(法テラス)が業務を開始し,司法過疎対応地域事務所(法30条1項4号所定の業務を行うので,「4号業務対応地域事務所」と呼ばれています)を開設し,常勤スタッフ弁護士を配置するようになりました。日弁連は,そこでも,常勤スタッフ弁護士を確保,養成及び支援する重要な役割を担って来ました。

 更に,2007(平成19)年には「弁護士偏在解消のための経済的支援」のパイロット事業が承認され,2008年(平成20)年1月から正式に,弁護士偏在地域に独立開業する弁護士(偏在対応弁護士)の支援及び偏在対応弁護士を養成する弁護士に対する支援を開始しています。

 こうした日弁連の弁護士過疎対策により,弁護士過疎対策は大きく進展しました。現在,法律相談センターは全国に308か所(そのうち,ひまわり基金の援助を受けているセンターは138か所),弁護士常駐型公設事務所は延べ86か所(そのうち,定着した弁護士常駐型公設事務所は15か所),ひまわり基金の定着支援は17件(そのうち,弁護士法人の定着支援は2件)法テラスの司法過疎対応地域事務所は15か所,拠点事務所は1か所,独立開業支援を利用して定着した弁護士は5名にのぼります。

 それにともない,「弁護士ゼロワン地域」は急速に減少し,2008(平成20)年4月1日現在,「弁護士ゼロ地域」は2か所,「弁護士ワン地域」は22か所となりました。残された2つの「弁護士ゼロ地域」のうち,福岡地裁柳川支部と大津地裁長浜支部についても,本年5月及び6月を目途に定着する弁護士が現れる予定です(福岡地裁柳川支部には,5月1日に弁護士登録が行われました)。そして,最後の弁護士ゼロ地域である大津地裁長浜支部にも,薮下さんが独立開業されることになりました。

 「弁護士ゼロワンマップ」の発表から15年,名古屋宣言から12年を経た今年,「弁護士ゼロ地域」は解消されることになったのです。全国のすべての地方裁判所支部には最低でも1人は弁護士がいるということであり,きわめて大きな意義があると思います。

 日弁連で弁護士過疎問題に取り組む田岡直博弁護士は「法科大学院との協力なども考えていきたい」と話している。

 ただ,これですべての問題が解決したわけではありません。

 依然として,新人弁護士の約50%は東京に就職しており,弁護士の大都市集中傾向は変わっていません。地方に定着(独立開業)する弁護士が現れることは理想的ですが,地元ならではのやりづらさもあります。家族の理解,生活の不安等から定着が難しい地域もあるでしょう。いったん定着しても,その後に転出したり,高齢や病気のために廃業してしまうこともあるかもしれません。

 ひまわり基金公設事務所や法テラスのスタッフ弁護士は有効な方策ですが,あくまで任期制の事務所ですから,後任の弁護士を確保し続けなくてはなりません。司法修習生やロースクールの学生を,ひまわり基金公設事務所や法テラスで受け入れることも考える必要があるでしょう。また,事務所が増えてくると,当然採算が取れないために日弁連等による資金援助が必要な事務所も出てくるでしょう。制度を安定的に運営するためには,「人」と「金」の問題は避けて通れません。

 また,弁護士過疎地域のとらえ方も,変えていく必要があるでしょう。地方裁判所支部単位での「弁護士ゼロワン地域」だけを問題にするのではなく,独立簡易裁判所・家庭裁判所出張所の所在地の中にも,弁護士が必要な地域もあるでしょう。そもそも裁判所の配置や管轄が,地域の実情に合致していない,という問題も以前から指摘されています(たとえば,水戸地裁麻生支部など)。弁護士が2人いれば足りる,ということではなく,実質的に地域住民のニーズに応えられることが重要です。

 弁護士の中には,さまざまな理由から「法テラスと契約しない」「刑事事件はやらない」「債務整理はやらない」という弁護士もいます。また,女性の弁護士の多くは大都市や県庁所在地に集中しており,女性弁護士が不足している,という問題もあります(女性弁護士の大都市集中傾向は男性のそれより顕著であり,函館弁護士会のように,女性弁護士が1人もいない単位弁護士会もあります)。「弁護士ゼロワン地域」を解消したら終わり,ということではなく,地域住民のニーズに応える人的・物的な体制を整備することが必要でしょう。

 そのためには,弁護士を増やすだけでは不十分であり,ひまわり基金や法テラスなどの施策と同時に,裁判所・検察庁や地方自治体の体制等を充実させていくことが必要になります。過疎地の地方裁判所支部の多くは裁判官が常駐しておらず,本庁や近隣の支部から出張して来ています。そのため,開廷日が週1回,週2回という支部が少なくありません。もっとも開廷日が少ないのは,松江地裁西郷支部で,年8回(3か月に2回)しか開廷されていません。

 また,地方自治体の法律相談事業も,厳しい財政状況のため縮小傾向にあります。多重債務や高齢者・障害者問題など,弁護士と自治体の連携が求められる分野はまだまだあります。限られた予算と人員を活用して,効率的に司法システムを機能させるための工夫が求められることになるでしょう。電話会議やテレビ電話会議システム等の技術も活用すべきでしょう。裁判官不足の問題について言えば,弁護士任官や非常勤裁判官が,自治体の法律相談事業については,弁護士と各部署の連携・協力(ネットワーク)が,ひとつの鍵になるはずです。

 このように残された課題は少なくありませんが,それでも,日弁連・法テラスの弁護士過疎対策は大きな成果をあげてきたことは間違いありません。これまでの歩みを後戻りさせることなく,今こそ,これからの弁護士過疎対策のあり方を展望することが求められている,と言うべきでしょう。

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080508ddm012040027000c.html

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ニュース 紋別ひまわり基金法律事務所 4代目所長の大島さんが着任

 05年から3年間、紋別ひまわり基金法律事務所長を務め10日付けで退任した大窪和久弁護士(32)と、後任の大島未緒弁護士(32)が11日、紋別市役所を訪ね、宮川良一市長らに所長交代を報告。大窪弁護士は「3年間、本当にお世話になりました」「紋別を出ることが決まってから、だんだん寂しくなってきました」と名残惜しそうにあいさつしたほか、大島弁護士は「依頼の相談にできるだけ早く応え、期待に添えるよう、出張と地元の仕事のバランスも考えていきたい」などと抱負を語った。

(北海民友新聞)

 紋別ひまわり基金法律事務所は,2001年4月に全国3番目の公設事務所として開設されました(1番目は島根県の石見ひまわり基金法律事務所,2番目は沖縄県の石垣ひまわり基金法律事務所です)。当時2年目の弁護士だった松本三加さんが初代所長として赴任され,その年に初めて開催された日弁連のシンポジウム「あなたを呼ぶ声が聞こえますか--弁護士のあり方を地域から考える」での発言は多くの司法修習生の共感を呼びました。紋別ひまわり基金法律事務所が,今日の公設事務所の基礎を築いたと言っても過言ではないでしょう。

 その紋別ひまわり基金法律事務所も,松本さん,亀井さん,大窪さんと3代の所長が交替し,今年4月でついに4代目となりました。4代目となるのは,三重県の熊野ひまわり基金法律事務所と並んで最多です。4代目の所長に着任されたのは,大島未緒さんです。大島さんは,東京のご出身で,第二東京弁護士会の紀尾井町法律事務所に所属しておられました。良き後任を得て,ますます紋別ひまわり基金法律事務所が発展することを祈念しています。

 大島さん,がんばってください。応援しています。

Monbetu1

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ニュース 弁護士過疎地に「万能選手」

 開設されたのは「弁護士法人やまびこ基金法律事務所」(仙台市青葉区)。日本弁護士連合会(日弁連)が拠点事務所を全国に開設する資金として5年間で10億円の援助を決め、仙台は最初の開設地となった。事務所は東北弁護士会連合会(東北弁連)の「やまびこ基金」の財政支援も受けて運営する。

 初代所長に就任したのは元仙台地裁所長の泉山禎治弁護士(72)。事務所では東北の弁護士過疎地での開業を希望する若手弁護士を、毎年2人程度を採用していく。養成期間は約2年間で、仙台弁護士会に所属する先輩弁護士の仕事を手伝う形で指導を受けながら、訴訟や法律相談など業務のノウハウを学ぶ。民事、刑事を問わず、どんな事件にでも1人で対応できるオールラウンドプレーヤーを育てることが目標だ。

 弁護士過疎地では,民事・刑事問わず,あらゆる事件に対応する能力が求められます。日弁連は,弁護士過疎地に赴任する弁護士の養成のため,各分野のスペシャリストを講師にして集合研修等を行っています。しかし,正直言って,実務経験2年目,3年目の弁護士にそこまでの能力を求めることは難しいでしょう。公設事務所や法テラスの弁護士と言えども,スーパーマンではあり得ません。

 その意味では,あらゆる事件に対応する能力よりも,自分の能力で対応できる事件と対応できない事件を選別する能力。対応できない事件については,支援弁護士から助言を受けたり,支援弁護士に受任を依頼する能力こそが求められている,というべきでしょう。

 医師は弁護士に比べて専門化が進んでおり,基幹病院と開業医や診療所の役割分担が明確になっています。また,地域医療の分野では,予防(保健衛生)の重要性,チーム医療の重要性が説かれています。このことは,弁護士過疎地における弁護士の役割にも示唆を与えてくれるように思われます。これからの過疎地の弁護士は,赤髭(スーパーマン)ではなく,診療所や開業医の役割を目指すべきではないでしょうか。 

産経新聞の記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080408-00000013-san-l04

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ニュース 対馬,五島に法テラス開設を検討

 金銭トラブルや離婚など身近な法律問題の相談などに当たる日本司法支援センター長崎地方事務所(法テラス長崎)は10日、来年4月ごろまでに、弁護士が1人しかいない対馬、五島の両市に、それぞれ法テラス法律事務所を新設する方針を明らかにした。常勤弁護士を1人ずつ配置する。

 西日本新聞が,法テラス長崎は,馬,五島に法テラス法律事務所を開設して,スタッフ弁護士を常駐させる方針を明らかにした,と報じています。

 対馬と五島は,いずれもひまわり基金法律事務所が開設されており,弁護士ワン地域です。法テラス法律事務所の開設により,ゼロワンが解消されることになります。

 長崎県弁護士会は,2009年の被疑者国選対応の観点から,スタッフ弁護士の配置を進めて来ました。現在,長崎本庁,佐世保,壱岐に各1名のスタッフ弁護士が配置されています。五島,対馬に配置されると県内で5名となり,さいたまに並びます。

西日本新聞の記事
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/15559

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ニュース 美濃加茂に法律事務所が開設

 美濃加茂市で初の弁護士事務所「みのかも法律事務所」が今月、同市太田町に開所し、2人の弁護士が活動を始めた。同市を含む岐阜地裁御嵩支部管内は弁護士が足りない状態が続いており、「法律をより身近に感じてもらえる活動を」と意気込んでいる。

 岐阜県美濃加茂市に「みのかも法律事務所」が開設されました。開設されたのは,佐久間弁護士と,林弁護士のお二人です。

 美濃加茂市のある岐阜地裁御嵩支部は,長らく弁護士1人地域でした。しかし,昨年,可児市に法テラス可児法律事務所が開設され,太田さんと山内さんが着任されました。みのかも法律事務所が開所されたことで,管内の弁護士は6人まで増えました。御嵩支部の弁護士過疎は,かなり改善されたと言えるでしょう。

 ただ,可児支部の事件だけでなく,お隣の多治見支部の国選事件も対応しないといけません。多治見支部は,国選弁護の契約率がきわめて低いことで知られています。弁護士は8人いますが,誰一人国選弁護契約をしていません。全国的にも,非常にめずらしい地域です。そのため,現在は可児支部と本庁の弁護士が,多治見支部に通って国選弁護事件を担当しているようです。

 2009年には,裁判員制度が始まり,被疑者国選弁護の対象事件が拡大されます。多治見支部だけで,100件以上の事件が発生すると予想されています。現在,日弁連は,法テラスと協力して,被疑者国選の対応態勢の整備を進めています。もし対応できない地域が出れば,日弁連,弁護士会が信用を失うだけではありません。被疑者・被告人の権利がないがしろにされる,ということです。そうしないために,あと1年全力をあげて取り組まなければならないでしょう。

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20080403ddlk21040339000c.html

岐阜新聞の記事
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20080404/200804040839_4453.shtml

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ニュース やまびこ基金法律事務所が開設

 日本弁護士連合会と東北弁護士会連合会、仙台弁護士会が連携し、弁護士過疎地域への赴任者を養成する都市型公設事務所「やまびこ基金法律事務所」(仙台市青葉区)を1日開設するのを前に、日弁連の平山正剛会長が31日、仙台市で記者会見し、「来年は裁判員制度や容疑者国選弁護人制度が始まり、弁護士需要が激増する。力を付けた若手弁護士が過疎地に定着してほしい」と述べた。

 3月31日,やまびこ基金法律事務所(宮城県仙台市)の開所式が開催され,私も参加して来ました。

 やまびこ基金法律事務所は,日弁連,東北弁護士会連合会,仙台弁護士会が支援して設立する法律事務所です。いわゆる「都市型公設事務所」としては,全国で11番目になります。また,昨年12月の臨時総会で決議された「弁護士偏在解消のための経済的支援」から援助を受けて設立された拠点事務所としては,全国初です。その意味で,日弁連にとっても大きな意味があります。

 所長に就任された泉山先生は,元仙台地裁の所長です。支援委員の弁護士のサポートを受けて,若手弁護士の指導にあたることになります。すでに宮城県登米市に独立開業予定の及川弁護士の入所が決まっており,今年9月以降,60期の司法修習生が複数名入所予定である,ということです。

 東北は多くの弁護士過疎地域を抱えており,19のひまわり基金法律事務所があります。ゼロワン地域は,仙台地裁登米支部だけですが,及川弁護士が独立開業されれば解消される予定です。しかし,弁護士が2人いれば十分というわけではありません。むつ簡裁(青森県むつ市),久慈簡裁(岩手県久慈市)など独立簡裁所在地を中心に,まだまだ弁護士が不足している地域はあります。また,青森地裁八戸支部,福島地裁会津若松支部,山形地裁鶴岡支部など,国選弁護の事件数に比べて弁護士が不足している地域もあります。ひまわり基金法律事務所の後任も養成しなければなりません。

 やまびこ基金法律事務所には大きな期待が寄せられています。今後,仙台弁護士会はじめ東北の弁護士会の支援を受けて,大きく発展されることを祈念しています。

河北新報の記事
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/04/20080401t13017.htm

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20080401ddlk04040297000c.html

共同通信の記事
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/nation/CO2008033101000605.html

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ニュース 益田市、来月から無料法律相談

 多重債務問題に関して益田市は、市内2カ所の法律事務所と協力して4月から無料法律相談を実施する。担当の置塩正剛弁護士(36)=益田ひまわり基金法律事務所=と山田さくら弁護士(30)=石西ひまわり基金法律事務所=が25日、牛尾郁夫市長を表敬訪問した。

 島根県益田市の二つの公設事務所が,市と連携して,無料法律相談を実施するそうです。多重債務の相談は,都市部では無料にしているところが多いですが,地方ではまだまだ有料の方が多いでしょう。無料にすることで,お金に困っている人でも気軽に相談することができますし,マスコミに取り上げてもらうことで広く知ってもらう意味もありますね。すばらしい取り組みだと思います。

朝日新聞の記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080326-00000287-mailo-l32

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ニュース 天草ひまわり基金法律事務所 二代目の林さんが着任

 天草市の天草ひまわり基金法律事務所の引き継ぎ式が28日、行われた。林浩一弁護士(34)と妻の真希弁護士(31)が2代目所長として、4月1日に就任する。

3月28日,天草ひまわり基金法律事務所(熊本県天草市)の引継式が開催され,二代目所長の林さんご夫妻が着任されました。

 林浩一さんは,北條さんと同じ日比谷見附法律事務所のご出身です。真希さんは,北千住パブリック法律事務所のご出身で,第4回刑事弁護新人賞の最優秀賞を受賞しておられます。お二人であれば,安心して二代目の所長を任せられますね。

 北條さん,おつかれさまでした。林さん,がんばってください。応援しています。

読売新聞の記事
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kumamoto/news/20080330-OYT8T00663.htm

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ニュース 法テラス岐阜に小林さんが着任

 弁護士不在のため休業していた、日本司法支援センター岐阜地方事務所(法テラス岐阜)=岐阜市美江寺町=併設の「法テラス岐阜法律事務所」に、小林茂美弁護士(32)が赴任し、同法律事務所が今月下旬にも本格的に業務を再開する。

 法テラス岐阜に,小林茂美さんが着任されました。「弁護士不在のため休業していた」とあるのは,現在,法テラス可児に赴任されている太田さんが,以前は法テラス岐阜のスタッフ弁護士として活動しておられたからです。現在,法テラス可児は,太田さんと山内さんの二人体制で,国選弁護人が不足している多治見支部の国選弁護事件等を担っておられます。

 小林さんは,語学留学の経験があり,英語であれば通訳人なしでも接見できるということです。中部地方は外国人の相談者,被告人も多いでしょうから,英語が使えるというのは頼もしい限りです(実際には,ポルトガル語やスペイン語を話す南米出身の日系人の方が多そうですが)。

 法テラスは,リーガルアクセスの解消を目的として設立されました。現在は,国選弁護・法律扶助という資力面でのアクセス障害,司法過疎という地理的なアクセス障害の二つに対応していますが,語学面,文化面でのアクセス障害のある外国人に対するリーガルアクセスの保障も重要な課題の一つだと思います。通訳体制の充実や民事法律扶助の適用範囲の拡大も検討しなければならないでしょう。

 小林さん,がんばってください。応援しています。

中日新聞の記事
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20080322/CK2008032202097259.html

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20080325ddlk21040232000c.html

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ニュース 法テラス佐賀に小畑さんが着任

 09年5月までに裁判員裁判が始まりますが、裁判員になった一般の人も理解しやすい説明ができるようになりたい。目指すは刑事裁判のエキスパートです。法テラスに所属していることで、経営の収支を考えずに国選刑事弁護に打ち込めますから。

 法テラス佐賀に小畑雄一郎さんが着任されました。千葉県木更津市のご出身で,東京都内の養成事務所で研鑽を積み,この度,法テラス佐賀に赴任されたそうです。

 現在は約7割が刑事事件であり,刑事弁護のエキスパートになりたい,と話しておられます。そもそも司法制度改革審議会意見書が常勤弁護士が提唱したのは,裁判員裁判を含む連日的開廷に対応する必要があったからでした。その後の司法制度改革推進本部の公的弁護検討会でも,(1)裁判員裁判を含む連日的開廷に対する対応,(2)司法過疎地域における被疑者国選に対する対応,(3)刑事弁護全般の質的向上の3つが挙げられていました。

 しかし,さまざまな理由から,常勤スタッフ弁護士の導入の意義に反して,司法過疎対策の面が強調されてきました。マスコミでも,離島など過疎地のスタッフ弁護士の活動が取り上げられることが多く,都市部のスタッフ弁護士が注目されることは多くありませんでした(例外的に,法テラス埼玉の谷口くんが朝日新聞のコラムで取り上げられましたが,刑事弁護のエキスパートという観点から取り上げられたことはなかったと思います)。裁判員裁判の開始が1年後に迫った今こそ,あらためてスタッフ弁護士の導入の意義を再確認する必要があるように思います。

 小畑さん,がんばってください。応援しています。

毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/area/saga/news/20080317ddlk41040329000c.html

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ニュース 法テラス魚津 開設から1か月

 弁護士が少ない、いわゆるゼロワン地区で、今月からサービスを始めた魚津法律事務所が、21日までに7件の事件を受任し、12件の相談を受けたことがわかった。24日に県弁護士会館で行われた独立行政法人「日本司法支援センター」富山地方協議会の意見交換会で報告された。法テラス富山地方事務所は、「上々の滑り出し。今後も多くの相談を受けたい」と話している。

 読売新聞に,法テラス魚津の小路さんが開設から3週間で,12件の相談を受け,7件を受任した,というニュースが出ています。開設後の活動状況が報道されるのは珍しいですね。富山にはこれまで,法テラス・ひまわりはありませんでしたから,注目されている証拠でしょう。朝日新聞にも,インタビュー記事が出ていました。それによると,ご両親が魚津市のご出身だそうですね。やりづらい事件もあるかとは思いますが,地縁のある地域のために貢献できるのはすばらしいことです。がんばってください。応援しています。

 

読売新聞の記事
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20080324-OYT8T00813.htm

朝日新聞の記事
http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000000803140002

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ニュース 法テラス福井に羽山さんが着任

 市民の法的トラブルの解決を援助する、福井市の「日本司法支援センター福井地方事務所」(愛称・法テラス福井)内に十七日、専属の弁護士一人を常駐させた法律事務所がオープンした。

 法テラス福井に,羽山茂樹さんが着任されました。羽山さんは千葉県館山市にご出身で,山形県鶴岡市のわきやま法律事務所で研鑽を積まれたそうです。北陸の法テラスとしては,富山県魚津市についで2か所目となります。敦賀支部・小浜簡裁管内の小浜市には,小浜ひまわり基金法律事務所があります。また,お隣の石川県には,輪島ひまわり基金法律事務所があり,中上さん,菊地さん夫妻が赴任しておられます。福井の方々のためにがんばってください。応援しています。

中日新聞の記事
http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2008031802096384.html

福井新聞の記事
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news2/article.php?storyid=3505

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第169回参議院予算委員会(平成20年3月19日)

○森まさこ君

 時間がないということで、あと一問だけということで質問したいと思いますが、資料九を御覧ください。
 増田大臣に御質問したいんですが、地方の消費者行政でございますが、多重債務問題プログラムのときに相談窓口を充実させるようにというふうに決まりましたが、全くこれが進んでおりません。住民にとって、相談窓口を、どこに相談したらよいか分かるだけで問題解決には大きく前進をいたします。是非、積極的に取り組んでいただきたいんですが、資料十、資料十一にあるように、地方行政においては消費者問題の予算から大きく削減をされておりまして、消費者相談員の方がワーキングプアのような状態に陥っております。この点、増田総務大臣としましては、国からの支援策など、もしありましたらお聞かせください。

○国務大臣(増田寛也君)

 お答えを申し上げますが、今先生の方からお示しございました資料、資料九以下の多重債務、そして地方での大変厳しい状況などの資料が付いてございます。特に資料十三に、私が知事をしておりました岩手で、例の田岡弁護士が多重債務に大変献身的に取り組まれた、その資料なども入っておりました。

 今、そうしたまさに国民との接点である地方組織が、残念ながら予算が半分程度になる、それから人員も四分の三、四分の一ぐらい減ってしまっているということで大変弱体化をしていると。一方で、相談件数が大変多くなってきておりまして複雑化している問題がある。これは、多重債務以外の問題も含めて、こうしたところを必ず強化していかなければこの消費者行政というものの解決に結び付かないと、このように私も認識をしているところでございます。

 今お話がございました相談窓口の統一化、これは各省としても取り組んでいただくと同時に国として全体を一元的にやっていただく、そして、地方もこうした住民の皆さん方の目線に立ってその相談を寄せるところを一本化をしていくということに今後取り組んでいきたいと思いますし、それから、あとやはり地方公共団体のこうした消費者行政についての権限の拡充も今後必要になってくるだろうと。これは分権を進めていく中で大きな課題、論点だと思っておりますし、それから地方公共団体への情報提供体制の充実、さらには、今最後にお話がございましたが、財政支援などについて、私どもも関係府省ともよく協力をしてできる限りの努力をしていきたいと、このように考えているところでございます。

 国会議事録検索システムに登場しました。自民党の森まさこ議員のご質問に対する増田大臣の発言です。

 増田大臣には,岩手県知事の時代に二度お会いしたことがあります。1回は,国民の司法を考える300人委員会の発足シンポジウムで,もう1回はBBL(小会議)でした。

 私は当時,宮古ひまわり基金法律事務所の所長で,弁護士と行政が連携して多重債務問題や高齢者問題に取り組むことの必要性をお話ししました。増田知事は,地方分権を進めるためには「都道府県にも内閣法制局が必要である」という持論をお持ちで,弁護士が自治体に入ることの必要性をお話ししておられました。

 その後,増田大臣は3期で岩手県知事を退任され,福田内閣の総務大臣に就任された訳ですが,今回の発言を伺っても,地方自治体の行政に深い理解をお持ちであることを再認識しました。消費者庁の実現(中央の省庁間における権限の集中)と同時に,地方自治体の消費者行政の充実(中央地方関係における権限と予算の分散)も,考えていかなければならないと思います。

http://kokkai.ndl.go.jp/cgi-bin/KENSAKU/swk_dispdoc.cgi?SESSION=5693&SAVED_RID=1&PAGE=0&POS=0&TOTAL=0&SRV_ID=9&DOC_ID=8063&DPAGE=1&DTOTAL=7&DPOS=1&SORT_DIR=1&SORT_TYPE=0&MODE=1&DMY=5734

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