日本弁護士連合会は19日、全国各地に203ある裁判所支部管内のうち、弁護士がゼロか1人しかいない「ゼロワン地域」がなくなった、と発表した。
ゼロワン地域は10年前には全国60カ所以上あり、「不便な司法」の象徴だった。日弁連は2000年以降、開設・運営費を支援するなどして、のべ109
カ所の公設事務所を開設。弁護士を2~3年の任期で派遣する仕組みをつくった。国が設立した日本司法支援センター(法テラス)も事務所を開設してきた。
昨日,北海道紋別市(旭川地裁紋別支部)に流氷の町ひまわり基金法律事務所が開設され,地方裁判所支部単位での「弁護士ゼロワン地域」が全て解消されました!
日弁連が「弁護士ゼロワンマップ」を発表した1993年当時は74か所(地裁支部は,全国で203か所)あり,おそらく弁護士は誰一人,本当に解消できるとは思っていなかったでしょう。その後,2000年にひまわり基金を設置し,弁護士全員が特別会費から16億円余りの資金を投じて,109か所のひまわり基金法律事務所(公設事務所)を設置した結果,足かけ18年目の今年,ようやくこの画期的な日を迎えることができました。
また,その最後の「ワン地域」となった旭川地裁紋別支部は,全国では3番目,桜丘法律事務所から弁護士を派遣した事務所としては最初の公設事務所であり,松本三加さんが初代所長を務めたことで知られる象徴的な場所です。松本さんは,かつては「公設事務所の母」と呼ばれていましたが,いまや「公設事務所の曾祖母」くらいになりました。ここ紋別において弁護士ゼロワン地域が解消されたことも,歴史の巡り合わせを感じます。
個人的にも弁護士になって9年余り,公設事務所,法テラスとともに歩んできた弁護士人生でありましたので,今日この日を迎えることができたことをうれしく思います。もちろん,弁護士ゼロワンの解消はひとつの通過点に過ぎず,今後も司法アクセスの解消のため,さまざまな施策が求められることにはなるでしょうが,今後は他の開業弁護士との役割分担や採算性の確保,サービスの質の向上など,より複雑な問題に取り組まなければならないでしょう。私の中では「ひとつの時代」が終わったのかなという感慨を覚えています。
弁護士ゼロワンの解消が,これからの時代の弁護士と司法制度の在り方といったものを,あらためて考える契機となればと思います。
朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/1219/TKY201112190599.html
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111219/t10014732951000.html
北海民友新聞
http://www.minyu.ne.jp/digitalnews/111209_1.htm
流氷の町ひまわり基金法律事務所
http://www1.ocn.ne.jp/~ryuhyo/
日弁連「『弁護士ゼロワン地域』の解消に関する会長談話」
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2011/111219.html