« ニュース 対馬,五島に法テラス開設を検討 | トップページ | ニュース 弁護士過疎対策が急務 離島県ならではの悩み »

ニュース 弁護士過疎地に「万能選手」

 開設されたのは「弁護士法人やまびこ基金法律事務所」(仙台市青葉区)。日本弁護士連合会(日弁連)が拠点事務所を全国に開設する資金として5年間で10億円の援助を決め、仙台は最初の開設地となった。事務所は東北弁護士会連合会(東北弁連)の「やまびこ基金」の財政支援も受けて運営する。

 初代所長に就任したのは元仙台地裁所長の泉山禎治弁護士(72)。事務所では東北の弁護士過疎地での開業を希望する若手弁護士を、毎年2人程度を採用していく。養成期間は約2年間で、仙台弁護士会に所属する先輩弁護士の仕事を手伝う形で指導を受けながら、訴訟や法律相談など業務のノウハウを学ぶ。民事、刑事を問わず、どんな事件にでも1人で対応できるオールラウンドプレーヤーを育てることが目標だ。

 弁護士過疎地では,民事・刑事問わず,あらゆる事件に対応する能力が求められます。日弁連は,弁護士過疎地に赴任する弁護士の養成のため,各分野のスペシャリストを講師にして集合研修等を行っています。しかし,正直言って,実務経験2年目,3年目の弁護士にそこまでの能力を求めることは難しいでしょう。公設事務所や法テラスの弁護士と言えども,スーパーマンではあり得ません。

 その意味では,あらゆる事件に対応する能力よりも,自分の能力で対応できる事件と対応できない事件を選別する能力。対応できない事件については,支援弁護士から助言を受けたり,支援弁護士に受任を依頼する能力こそが求められている,というべきでしょう。

 医師は弁護士に比べて専門化が進んでおり,基幹病院と開業医や診療所の役割分担が明確になっています。また,地域医療の分野では,予防(保健衛生)の重要性,チーム医療の重要性が説かれています。このことは,弁護士過疎地における弁護士の役割にも示唆を与えてくれるように思われます。これからの過疎地の弁護士は,赤髭(スーパーマン)ではなく,診療所や開業医の役割を目指すべきではないでしょうか。 

産経新聞の記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080408-00000013-san-l04

|

新聞・テレビ」カテゴリの記事

法テラス」カテゴリの記事

都市型公設事務所」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/211576/40978327

この記事へのトラックバック一覧です: ニュース 弁護士過疎地に「万能選手」:

コメント

某中規模単位会の者です。
先生よりは年齢・期とも一回り上ながら、「こやつただ者ではない(失礼)」と「自由と正義」の先生の2年ほど前の原稿を見て感じ、その後の先生の実績や当会での評判も含めてそれを確信した次第です。
小職も法テラス・公設の充実発展に少しでも力を注ぎたいという気持ちを持っていますので、これからもちらほら閲覧させていただきます。そのうち日弁連公設法相センター委員会に参加しようと思っています(これまでブロック協議会等はよく参加しています)。
さて、上記の件は同感です。これまでの日弁連・会員の努力によって10年前と比べて過疎地におけるインフラは格段の進歩を遂げていますが、今後は、刑事(被疑者国選本格化もある)と民事での両エキスパートの養成、民事におけるある程度の専門分化(当面は外科と内科的な大分類的な分化)といった質的側面での体制構築が過疎地での課題になるでしょうね。
とりあえずご活躍を祈念しつつ今日はこの程度で失礼いたします。

投稿 | 2008年4月25日 (金) 20時23分

コメントいただき,ありがとうございます。ブログを初めて半年になりますが,これまでお会いする機会のなかった方からもご意見やご感想を頂戴することが増え,うれしく思っております。まだまだ未熟者ですが,今後ともよろしくお願いいたします。

投稿 管理人 | 2008年4月27日 (日) 16時51分

コメントを書く